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1.GCAC(Global Cloud Architect Community)Annual In-person Meetup
以前のDATA INSIGHTで紹介した通り、NTT DATAのトップレベルクラウドアーキテクトが集うGCACでは、コラボレーション強化・信頼関係醸成のため、クラウド技術の今後の動向や後進育成について、年に一度は必ず、Face to Faceで議論する機会を設けています。
今回、2023年10月31日から11月2日まで、NTTデータグループ本社で、2回目となるAnnual In-person Meetup(年に一度の対面ミートアップ)を開催しました。日本をはじめとして、欧州(イタリア、スペイン、ドイツ、イギリス、ルーマニア)や中南米(コロンビア、チリ、ペルー)など世界各国のNTTデータグループ各社から、20名を超えるトップレベルアーキテクトが1年ぶりに集結しました。
2.GCAC In-person Meetup ディスカッション模様
今回の対面ミートアップでは、当社グループの以下の経営戦略(3:アセットベースのビジネスモデルへの進化、5:人財・組織力の最大化)に基づき、以下のテーマを重点的にディスカッション・検討しています。
- (1)クラウドアセットのグローバル展開・活用をどのように加速していくのか?
- (2)クラウド関連技術の高度技術人財の発掘、育成をどのように強化するのか?
(1)のテーマ、アセット技術のグローバル展開・活用で議題になったのは以下のようなポイントです。
- 現在のクラウドアセットにおける各国のニーズへの対応強化
- クラウドアセットの品質向上(開発チームへのフィードバック等)
- 言語の差異や地理的距離のある国同士での有効な情報共有
- アセットのグローバル活用に伴う知的財産・ライセンス問題の解決
一方、(2)のテーマ、人財育成については以下のような議題が論点となりました。
- 高度クラウド技術人財間のナレッジのグローバル共有
- ハイスキルエンジニアの獲得・リテンションのためのベネフィットの定義
- 人財発掘やコラボレーションのグローバル化の強化・推進
いずれのテーマにおいても、議論後に各国・各社でコミットメントを設定し、それぞれの国・リージョンに持ち帰って実行するアクションを具体化しました。活発な議論が行われ、2日間では時間が足りないぐらいでしたが、対面で話をすることで有益なアウトプットを得ることができました。
3.AWSとの初のグローバルイベント
最終日には、AWS社との共催により、AWS Japan本社にて、GCACのAWS Ambassador メンバーと、社外のAWS Japan Ambassador[1] および Jr Champions[2]が数十名規模で参加するディスカッション・交流イベントを開催しました。
このイベントでは、以下の2つの重要なテーマを中心に、参加者に各国の現状や各人の意見をヒアリングしながら、ディスカッションが行われました。
- (1)世界各国でどのようなAWSコミュニティがあってどのような活動をしているのか
- (2)世界各国で活躍している女性のクラウドエンジニアから見る課題と解決に向けた提言
今回のイベントの特徴として、これまで日本で開催されてきたAWS関連イベントと大きく異なり、全てのセッションとディスカッションが英語で行われました。参加者たちは海外メンバーの話を対面で聴くことで、実際の状況はどうなのか、臨場感をもって知ることができました。
(1)のテーマ、世界のAWSコミュニティについては、各国ともに広範囲で事例・ノウハウ共有し、ネットワーキングをかなり深いレベルで構築しているところが興味深く、特筆すべき点です。どの国も、一つの会社にとどまらず、ユーザーグループを構築し、お互い情報交換をして、双方のスキルアップにつなげています。
図1:Italyでのコミュニティ活動の状況
図2:スペインでのAWSコミュニティとNTT DATAのリレーション
2つ目のテーマ、世界各国で活躍している女性エンジニアについては、女性のAWS Ambassadorによるパネルディスカッションを中心に意見交換しました。NTT DATAには、女性のAWS EMEA Ambassadorが2名在籍していますが、これはAWS Ambassador Communityから見ても高い比率です。欧州で活動する彼女たちはどのような経験をしてきたのか、世界各国で活躍している女性のクラウドエンジニア視点から、各国で抱える共通の課題やその解決方法について、日本の事例を交えディスカッションし、AWS Japan Ambassadorと対談を行いました。特に女性エンジニアがさらに輝ける職場にするために、国・社会制度・組織・所属チーム・家族・個人が何をすればよいか、多くの示唆がありました。
議論後には、立食形式でのネットワーキングイベントを開催しました。このイベントでは、参加者のAWS Japan AmbassadorやJr Championsの有志がなんと15人も英語でライトニングトークしました。NTTデータからも若手のJr Championsが初めての英語プレゼンテーションにチャレンジし、グローバルイベントの経験を獲得するとともに、海外メンバーとのリレーションを構築するよい機会になりました。
このように、NTTDATAでは、自社グループのみならず、社内外、グローバルでこのようなクラウドコミュニティイベントを通して、人財・組織力の最大化を図っています。日本で有用なクラウドのアセットやユースケース、技術ナレッジのみならず、幅広いテーマの集合知が世界各国で活かされる日は既に到来しています。
NTTデータのグローバル戦略に迫る ~人財育成篇~ の詳細はこちら:
https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/nttdata_jinzai-5/
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