CDPとは
CDPとは、気候変動の領域で強い権威を持ち、世界各国の企業や自治体から環境に関する情報を収集・管理・開示している英国の非政府組織(NGO)です。2000年の発足当初は「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(Carbon Disclosure Project)」が正式名称でしたが、現在は、炭素(カーボン)以外も対象であることから、略称のCDPを正式名称としています。
CDPは組織の理念として「情報開示を通じて、投資家、企業、自治体が、自身の環境影響を認識し、真に持続可能な経済を実現すべく行動を起こすよう促す」ことを掲げています。
この理念をもとにCDPは投資家や企業・自治体に働きかけ、環境への影響に関する情報開示を促しています。
CDPの開示情報は、世界経済のグローバルスタンダードであり、世界中の投資家や企業、政策決定者の意思決定に大きな影響を与えているため、企業の価値向上においても非常に重要視されています。
CDPとNTTデータの関係性について
NTTデータは、CDPの理念に賛同し、CDP質問書(※1)への回答を通じた積極的な情報開示をはじめ、気候変動に関する取り組みを推進しています。
そのなかでCDP supply chain program(※2)へ参画し、サプライヤーエンゲージメントを高めるための働きかけや対話などの活動を推進していることなどが評価され、気候変動対策に向けた取り組みが、世界的に紹介するべき代表的な変革事例として2年連続で「CDP Stories Of Change(※3)」に掲載されました。
さらに取り組みを進め、NTTデータは「CDPゴールド認定パートナー(※4)」に日本企業で初めて認定されています。
図1:CDPゴールド認定パートナーロゴ
2023年9月には、CDPとの戦略的パートナーシップの強化(※5)を発表し、サプライチェーン全体でのGHG排出量削減に向け、NTTデータが提供するGHG排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle」(※6)を通じたCDP質問書へのシームレスな回答の実現等も視野に取り組みを進めています。
図2:CDPとの共同登壇
~全世界で社会の脱炭素化に向けたグリーンイノベーションを推進~
CDPデータを含む一次データを活用したGHG排出量算定が可能
NTTデータは、CDPゴールド認定パートナーとして、CDPの推進する「GHG排出量の可視化や削減を広くサプライチェーンを通じて取り組む活動」への貢献方法を検討してきました。
そのなかで、「自社だけではなくサプライチェーン全体でGHG排出量算定を行い、サプライチェーン前後の企業と共創することでGHG排出量を削減していく」という理念をCDPと共にしたことにより、国内企業として初めてCDPデータの使用許諾契約の締結(※7)へとつながり、 NTTデータが提供する「C-Turtle」上でCDPデータの使用が可能となりました。
C-Turtleは、サプライヤーの削減努力を反映できる「総排出量配分方式」を採用しており、NTTデータが独自に収集したデータとCDPが保有するデータを組み合わせ、現実的な一次データを活用した削減可能なScope3算定を実現しています。
また、C-Turtle上のCDPデータは自動的に毎年更新され、ユーザー企業はサプライヤーに問合せするなどの負担をかけずに継続的な一次データの活用が可能です。
CDPと共にNTTデータがめざすこと
NTTデータは、C-TurtleでのCDPデータの使用にとどまらず、C-Turtleを通じたCDP回答等の対応をCDPと継続して検討することで、排出量算定自体を目的とせず、排出量削減に繋がるサプライヤーエンゲージメントを促すような可視化を実現していきます。
問い合わせ先
コンサルティング事業本部 サステナビリティサービス&ストラテジー推進室
mis-mfg3-green@kits.nttdata.co.jp
「C-Turtle」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
GHG排出量可視化プラットフォーム「C-Turtle」の詳細はこちら:
https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/c-turtle/
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