はじめに
近年、複数の医療機関の診療情報を連携させる地域医療連携システムや診療報酬等の請求データ(レセプトデータ)のオンライン請求など、医療のオンライン化が加速しており、臨床検査受託業界においても、各社が検査依頼・結果報告のオンライン化に向けた取り組みを進めています。
その一方で、要配慮個人情報を含む医療情報を扱う検査依頼・結果報告のオンライン化は政府のガイドラインを満たすには強固なセキュリティ確保した仕組みが求められることから、臨床検査会社や医療機関が個々に導入することは容易ではありませんでした。
こうした状況をうけ、臨床検査業務における検査依頼・結果報告を、高いレベルのセキュリティを確保した上で送受信可能とする共同利用型ネットワークサービス「L-AXeS®(読み:エルアクセス)」を2015年から提供開始、現在では大手臨床検査会社である株式会社エスアールエル 様、株式会社LSIメディエンス 様に加え、中外製薬株式会社 様でのがん遺伝子パネル検査でのご活用を含め30社以上にご契約いただき、また、約200のがんゲノム医療病院を含めて大規模病院からクリニックまで、2,000以上の医療機関にご利用いただいております。
商品概要
L-AXeSは、NTTデータがこれまで培ってきたノウハウを活用することで、医療機関と臨床検査会社間における検査依頼・結果報告の授受について、高いセキュリティーレベルを確保しつつリーズナブルなコストでオンライン化を実現することができる、共同利用型のサービスです。既設のインターネット回線と端末もご活用でき、短期間で容易に導入が可能です。
ネットワークセキュリティの仕組みとして、厚生労働省が定める「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した、「IPsec+IKE注1」方式によるVPN通信を採用することで、要配慮個人情報を含む医療情報を扱うネットワークとして高いセキュリティーレベルを確保できます。
検査完了から結果データをスピーディに取得し、媒体到着までのタイムラグを削減。又、個人情報の紛失、漏洩リスクの低減にもなり、医療機関・臨床検査会社双方の業務効率化のみならず、検査を受ける方々に対するサービス向上を支援いたします。
検査の依頼・報告の送受信に最適化されたアプリケーションの画面により、わかりやすい操作でご利用可能です。
メリット・効果
01
堅牢なセキュリティーを確保
地域医療連携や診療報酬のオンライン請求等に使われているのと同じ仕組みの高いレベルのセキュアな通信と当社の医療・決済分野等での実績を生かした堅牢なセンターの運営を行っており、媒体の紛失リスクも無く、安心してご利用いただけます。
02
業務効率化
ネットワークでの送受信により検査完了から報告までのタイムラグを削減し、且つ個人情報の紛失、漏洩リスクを低減。医療機関・臨床検査会社双方の業務効率化のみならず、検査を受ける方々に対するサービス向上を図ることができます。また、臨床検査会社、医療機関の内部システムとも連携可能なインターフェースも用意しており更なる業務効率化も可能です。
03
リーズナブルなコストと簡単な導入・利用
既設のインターネット回線と端末もご活用もでき、また、共同利用型サービスであるため、リーズナブルなコストで短期間で容易に導入が可能です。また、検査の依頼・報告の送受信に最適化されたアプリケーションの画面により、わかりやすい操作でご利用可能です。
- 注1 IPsec+IKE:厚生労働省「医療情報の安全管理に関するガイドライン」に準拠したインターネット上に暗号化した通信経路を通して接続する技術。