飛行経路設計システム「PANADES®」

年々高まる東南アジアの航空需要に対応。「信頼の航空インフラ」を実現する航空機飛行経路設計システム「PANADES®」。

PANADESとは

自動化と国際規格への準拠が強み。効率的かつ安全な飛行経路を世界に提供

NTTデータは、豊富な経験とノウハウに基づくITインフラを国内のみならずグローバルに展開することにも力を入れている。その代表例の1つともいえるのが、航空機飛行経路設計システム「PANADES」である。「PANADES」は飛行経路設計に関わる多くの複雑な計算を自動処理できるため、画面上で必要な項目を入力してボタンを押せば、航空機の性能はもとより、飛行エリアの地形や周囲に屹立する建物などを考慮した複雑な計算を自動処理して、航空機が安全に飛べる空の道を描くことができる。また航空分野の国際規格であるICAO(国際民間航空機関)の基準にも準拠しており、大幅なカスタマイズをすることなく世界中に展開できるのも大きな強みのひとつだ。

ケーススタディ

導入の背景と課題

東南アジアで高まる迅速かつ安全な航空インフラの整備

経済の発展やグローバル化が急速に進む近年の東南アジア。世界が注目する市場で急成長を遂げているのが航空業界である。しかし、成長の一方で東南アジアの航空業界には喫緊の課題があった。「さらなる安全性の向上」である。このため東南アジア諸国では、国際社会から信頼される航空インフラの実現に向けた施策を推進しており、中でも重要な取り組みの1つとして位置付けられたのが「航空管制の信頼性向上」である。こうした中、国際基準を満たし、安全で効率的な飛行経路設計を実現するという要求に応えるシステムとして選ばれたのが「PANADES」であった。

「PANADES」は2011年のタイを皮切りにベトナム、ラオス、インドネシア、ミャンマー、カンボジアの計6カ国で導入実績がある。

導入効果と今後の展望

国内で培った豊富な経験とノウハウに基づく高付加価値サービスをグローバルに展開

新興国の多くは、現在でも国際基準のマニュアルを参照しながら手作業による経路設計を行い、さらに1経路につき何パターンも作成するため、最良の飛行経路が確定するまでに膨大な時間がかかっているのが実状である。その点「PANADES」は、競合と比べて自動化の範囲が広く、作業時間の大幅な短縮を可能にする。インドネシアで導入されたケースでは、約1カ月かかっていた1つの飛行経路の設計をわずか1週間という短期間で行うことが可能となった。さらに、安全な飛行や飛行経路の効率化はCO2の削減などにもつながり、高い導入効果が期待できる。「PANADES」はまさに新興国の経済発展を後押しするシステムだといえよう。

NTTデータは、航空管制分野をさらなる成長が見込める分野と位置付け、「PANADES」をはじめとする航空管制製品ブランド「airpalette®(エアパレット)」を立ち上げた。今後も国内で培った豊富な経験とノウハウを武器に、NTTデータはITインフラサービスのグローバル展開によって社会の発展に貢献していく。

注釈

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